2014年、今蘇るヨーガの真価
ヨーガは、その真価が知られているかどうかはさておき、今や世界中で認知されるようになりました。世界規模で広がったヨーガを思うと、ヨーガそれ自体に「意志」の働きがあり、その起源から5千年という月日を経て、宿命とでも言える形で今この時代によみがえってきたのではないだろうかと思えてなりません。なぜなら、私たちは宇宙規模で未だかつてない大きな変化に直面していること、その私たちの心と体、意識を飛躍的に目覚めさせていくためには、確実な「手段と実践」が最も必要となってきているからです。
地球規模で完成するインドとアメリカのスピリチュアルミッション
先週、アイアンガーヨガの創始者BKSアイアンガー師が今生を全うし肉体を去りました。また時を同じくして、パラマハンサ・ヨガナンダ大師の人生をテーマにした映画「AWAKE目覚め~ヨガナンダの人生」も予告編が完成して世界に発信されました。(上映は10月NY とLAにて)アイアンガー師もヨガナンダ師も、共にアメリカに渡り、ヨーガの科学と瞑想を世界中に広めた神の使い、先駆者です。ここに至って、スピリチュアル大国インドの霊的なミッションを遂行したこれらの勇士達がクローズアップされているのも、もちろん偶然ではないと思います。私たちが本質に立ち返り、人間が本来持ち合わせている直感力、想像力、創造力を活性化し、決断力、行動力に磨きをかけていくこと、意識の目覚めが想像を超えて急務だからなのです。
「今なぜヨーガなのか?」
ヨーガは別名「実践の科学」「魂の科学」と言われています。たゆまない実践が、人間の心、魂を進化させていくものです。ですから「今まで色々本を読んで知識を増やしても、さまざまなことを試してみても変わらなかった」とか「あの人は成長したけど、私は成長しなかった」ということはないのです。ヨーガの実践に大切なことは、あなたの心と体、意識の状態に合ったプロセスを実践していくことです。実は、ここが現代版ヨーガに大きく見落とされている点です。
ヨーガは、肉体を重視したトレーニングまたは修行のように理解されていますが、本来は精神、意識、魂といった、人間を構成している根源の部分に関わるものであり、人生そのもの、すべてがヨーガなのです。ところが現代のヨーガは、この骨と筋肉を一定の法則に沿って働かせ発達させる段階で止まっている場合がほとんどです。物質意識を超えていくはずの「スピリチュアル」な実践が、肉体に固執した「マテリアル」な活動に留まっているのです。ここに気づかなければ、せっかくのヨーガの実践も「肉体的な成果が現れない」あるいは「無理な力を入れすぎて体を壊す」など、決して長く続かなくなってしまうのです。
「物質的な活動」から「バランスのとれたスピリチュアルな実践」へ
現代は、あらゆるボディワークが盛んです。ボディワークは場合によっては成果が短期間に現れ、また中毒性もあるために「やらずにはいられない」衝動を生み出します。しかし、その過程において、周りの人との比較や自己否定(まだダメだ、もっともっと)など、さまざまな精神的不調和が生み出されていることは忘れ去られています。ところが人間の肉体は記憶装置です。これまでの生き方で得た習慣をすべて記憶しているのです。その古い記憶を打破していくには、ボディワークだけでは多大なる時間を費やすことになるのは明らかです。人間の肉体は心とつながっています。ですから、同時に心も目覚めさせていかなければならないのです。
「全身全霊」という言葉のとおり、人間は心と体、意識、知性、精神、エネルギー、魂といった様々な要素から構成されています。肉体だけ、心だけ、エネルギーだけといった一つだけに特化してワークしていくのではなく、包括的にバランスよく目覚めさせていくことが今の私たちにとって最も必要なことなのです。体を整えるだけ、エクササイズとしてヨーガのポーズに取り組むのも、また体に対する働きを何も取り入れずに精神世界の探求をし続けるのも、どちらもバランスに欠けています。
生き方の基本、魂のレッスンは「忍耐強く、真摯に、謙虚に」
人間はどこまでも意識を発達できる高度な存在です。しかし、意識の目覚めも「急速に結果を出そう」とするのは危険です。「忍耐強く、真摯に、謙虚に」いつでも今の自分にしっかりと向き合うことが大切です。この心を身につけることが、ヨーガの道の始めの一歩だと思っています。
※9月22日23日と富士河口湖にて地球人のためのスピリチュアル・レッスン第一回ヨーガ・リトリートが開催されます。詳細・お申し込みはこちらをお読みください。