「苦しみの終わり」エックハルト・トール、サダグル、ムージ

 今「苦悩の海」から跳躍する時!

2017年夏も、種々雑多な「稀な現象」と共に猛スピードで終わろうとしています。私たちを取り巻くこのエネルギーの変化と加速は、今まで長い間多くの人が捕らわれてきた「思考重視」の世界をも強制終了させる勢いをもっているかのようです。

地球時間のここ10年間に起きたさまざまな変容は、人知の想像をはるかに超えたものでした。その勢いは、更にこれからの日々においては、時には数週間、数日の間に、世界観、人生観がひっくり返ってしまうような大変化が訪れても不思議がないことを暗示しています。

今、そのようなエネルギーの渦中にあって、今回取り上げることになった「苦しみの終わり」と題した動画は、まさに「信じ込んでいた『私』」から派生した「苦悩の海」と化した幻想の世界からの脱出へ、大きくサポートしてくれるものではないかと思っています。

この動画には、今まで取り上げてきた賢者3名-エックハルト・トール、サダグル、ムージが登場しています。この3名のコラボレーションがこのタイミングで可能になっていることも、私たちの意識の変容に多大なるバックアップ体制となって現れてきているように思います。

「個人的な私」「人としての私」から共通意識体としての根源へ向かう勢い、この加速は更に増していくことでしょう!「人としての生き方」を超えて、幻想の「苦悩の海」を跳躍した真の在り方を、今ここに深めていきたいものです!

愛と感謝と共に
with VastStillness

人間は何に悩み苦しんでいるのか?

「私は人生を楽しんでいません。私は人生悩み苦しんでいます」「時には楽しいこともありますが、それも長続きしません。そしてまた、苦しみが訪れ、もがき始めます。私は疲れ果ててしまいました」「私は死にたいです。そうすれば、私は真に生きることができます。そのためにはどうしたらよいのでしょうか?」

苦悩に対する恐れがあなたから完全になくなった時、苦悩の可能性があなたから取り除かれた時、その時初めてあなたは飛躍前進することができます。そうでなければ、ほとんどの人間は、みな中途半端に終わります。なぜなら、誰もが自分に何が起こるのだろうかと常に思っているからです。

「あなた」と、今ここにあなたの真底にある「真我」との違いは、あなたにはほぼ全生涯の出来事を記憶することができること、そして、あなたはその記憶情報に基づいて、いわゆる未来と言われるものにそれらを投影することができるということです。

あなた、そしてほとんどの人間は、一体何に悩み苦しんでいるのでしょうか?人々にとって、何が苦しみの原因で、何が不幸の原因なのでしょうか?それはある2つの根本的な機能にあります。それがあなたとその他の生き物達との大きな違いです。その2つの機能とは「記憶力」と「想像力」です。たとえば、あなたが「ある過去の記憶が私を捉えて離さないのです。私はそれが理由で悩み苦しんでいます」と言ったとします。過去は何も悩んでいません。あなたは過去のことで悩むことはできないのです。なぜなら、過去は存在していないからです。誰一人として、存在しないもので悩み苦しむことはできません。

あなたが悩み苦しんでいるものは、あなたの持つ「記憶力」という機能なのです。あなたは、10年前に起こったこと、明後日何が起こるんだろうということに対して、悩み苦しむことができます。これが何を意味しているのかというと、明らかに、あなたは昨日や明日のことを悩み苦しんでいるのではないということです。あなたが悩み苦しんでいるのは、あなたの「記憶力」と「想像力」なのです。

もし、あなたの脳を半分取り除いてしまえば、たぶんあなたには問題もなくなることでしょう。あなたが求めているものは、進化の退行なのです。もし、私があなたをサルにしたら、あなたは幸せいっぱいにキーキー言っていることでしょう。マンゴーを手に入れた日には喜んでいることでしょう。昨日何が起ころうと、それに惑わされることはありません。

ですから、あなたは基本的に、進化の退行を求めているのです。それだけの脳を取り出したら、どれだけ本来の自分に立ち返えれるのか、だれか教えてくれませんか?ここにはお医者さんもたくさんいますよね。進化を退行させれば、あなたは過去を思い出すこともできないし、未来を憂うこともありません。明日というものをイメージできないからです。たぶんそうなったら、あなたはより平穏で幸せになるのではないでしょうか?

でも、そこで重要なのは、確実に問題はなくなりますが、すべての可能性も取り除いてしまうということです。それは残念なことです。

「思考中毒」を超えて

最近、中毒症が話題になり、それだけでなく実際問題になってきています。多くの人々が、あらゆる物質に中毒になっています。しかし、たぶんひとつの記事にもなっていないと思いますが、中でも最も重症な中毒症は「思考中毒」です。なぜなら、人々は中毒になっていることにさえ気がついていないからです。人々は「思考中毒」になっているのです。考えることをやめられないのです。お酒や煙草、食べることをやめられないのと同じように、考えることがやめられないのです。しかし、中でも最も重症なのが「思考中毒」なのです。

マインドを離れるということは、考えるマインドを超越するということです。超越するということは、考えることを完全にやめるという意味ではありません。そうではなく、あなたの内面に深い次元を見出すということです。あなたの内面の深いところを見出すことによってのみ、条件付けられた思考、止まない頭の中のおしゃべりの奴隷になることから自由になることができるのです。ですから、私たちはここに集まって、誰の中にも存在するその次元を見出していこう、あるいは深めていこうと思っているのです。それを「意識の次元」ということもできます。それはすでに昔から賢者達によって示されてきたものです。太古から、私たちの中にある可能性、もうひとつの次元があるということは言われてきました。

それは、あなたが何とかして手に入れなくてはならないものではなく、単に見出す必要のあるものなのです。なぜなら、それはすでに在るものだからです。でも常に見落とされているのです。それは、魚が水の存在を見過ごしているようなものです。水があるのに、魚が生涯をかけて水を探しているようなものです。すべてに浸透している驚くべきもの、それが私たちを取り囲み、また私たちのうちにあると聞いてはいるものの、私たちは生涯をかけてこれを探し続けているのです。時にこれは、命のスピリチュアルな次元と言われているものです。それはすでにここに、あなたの内に存在しているのですが、ほとんどの人は見つけ出せていないのです。

輪廻転生の始まり

そこで、私たちはどこから輪廻転生が始まったのかを見ていく必要があります。どこから輪廻転生は始まったのでしょうか?どこで輪廻転生が始まったのかをお教えしましょう。輪廻転生は、あなたが「個人的な私」として「私」と言うとき始まります。あなたが「私」と言う時、その私が「個人的な私、人」として使われているとき、輪廻転生が勃発します。私は哲学的な答えをあなたに与えたくはありません。それはあなたのためにならないからです。宗教的な答えも与えません。それもあなたのためになりません。私は実用的な答えを与えなくてはなりません。何かを終わらせたいと思ったら、それが始まった経緯を見ていく必要があります。そして、その始まりの前に行くのです。

悩み苦しんでいる「私」は誰?

あなたが「私」に触れたとき、何が始まったのでしょう。なぜなら、誰もがみな「私」と言うではありませんか?でもそれは暗黙の了解であり、誰も「私」について教えてくれた人はいませんでした。他の言葉については全部学んできました。すべての言葉の偉大なる母である「私」について教えてくれた人はいましたか?「私」と言う時、誰もその言葉に疑問を抱く人はいませんね。それ以外の言葉には疑問を抱きます。あなたが「私」と言う時、それは「個人的な私、人としての私」を意味しています。「私は○○な人だ」と・・・。輪廻転生は、まさにそこから始まるのです。

輪廻転生というのはどういうことですか?それは「苦悩の海」のことです。「苦悩の海」とは、つまり人生が妄想、混乱、批判、恐れ、心配事、落ち込みで埋め尽くされ、夢が破れ、約束も破られて・・・。そうなったら、その人はくたびれ果てて、ストレスだらけで不幸になり、悩み苦しみます。これが輪廻転生です。どうしたらこれをとめることができるでしょうか?そこで、この輪廻転生は誰にとっての輪廻転生なのか、ということになります。誰が輪廻転生の影響を受けるのでしょうか?誰が輪廻転生に悩み苦しむのでしょうか?本で読んで知ったような答えを出さないでください。もし、内面で悩んでいて、同時に答えも内面にあるとしたら、誰が悩み苦しんでいるのでしょうか?

「苦しんでいるのは『私』です」と答えるでしょう。それは自然な答えです。「苦しんでいるのはこの私です。だから質問しているのです」と言うでしょう。では聞きます。「その苦しんでいる人を見せてください」

「私は悩み苦しんでいます」と言っているのは誰なのですか?こういう質問をするのはおかしいかもしれません。なぜなら、みなさんは「苦しんでいるのは私ですよ!」と確信しているからです。

「『誰が苦しんでいるのか?』と質問しているのではなくて『苦しんでいる私を助けてください』と言っているのです」とあなたは言うでしょう。「だから、苦しんでいるのはこの私です」と。まさにそこがすべての問題の根源なのです。あなたは完全に「悩み苦しんでいるのは『私』だ」と確信しているのです。悩んでいる対象をあなたのおじさんや妹に取り替えれば良いというものではありません。今ここに「私」と感じている背景に「在る」のです。なぜなら、「私」と感じているもの、それがあまりにも現実として捕らえられているからです。そして、それは真実を見出すための虚像だと言っているのです。虚像としてのあなたではなく、真実のあなたは誰なのでしょう?

しかし、ほとんどの人は「私が苦しんでいる」と信じ込んでいて、「助けてください!おぼれそうです!」と言っているのです。これが現実になっているのです。これさえわかれば私たちはかなり幸せになります。誰が輪廻転生に悩み苦しんでいるのでしょうか?なぜなら、誰もが「『私』は苦しんでいます。ムージ、どうか助けてください何とかしてください!」と言ってくるからです。

by Sadhguru、 Eckhart Tolle、Mooji

1 comment
  1. アランワッツの言葉で永遠なる意識で自分とは現れては消える永遠なるものということは、今の肉体が死んでもまた自分が生まれてくるということでしょうか?

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