「ニュー・アース」気づきの解釈 イエスの言葉

「ニュー・アース」から意識の目覚めへ

2005年の初版以来、エックハルト・トール(敬称略)の著書「『ニュー・アース』~意識が変わる、世界が変わる~」は、世界中の多くの人々の意識の変容に影響を与えてきました。前書「The Power of NOW」(邦題『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』)も含め、エックハルト・トールの教え(本人は「教え」ではないと言っていますが)は、既存の宗教や教義、伝統的なグルによる霊的伝授を超えて、21世紀を生きる私たちの意識の目覚めを促す貴重な役目を果たしています。

それが日本において、日本人にとってどんな位置づけになるかとなると、欧米諸国との間に明らかな温度差があるようですが、これはどの分野においても取り上げらることなのでさておき、ここでは「ニュー・アース」~意識が変わる、世界が変わる~をベースに、最近配信されているエックハルト・トールの教え、メッセージ、セッション動画等も取り入れて、その教えの真髄に迫っていきたいと思っています。

日本語訳本からは誤解されやすい部分、分かりづらい箇所なども、原書での微妙な表現と照らし合わせながら、丁寧にスローリーディングのスタイルで解釈を深めていけたらと思います。

本質的な目的は「意識に変容を生じさせること/意識を目覚めさせること」にあります。「ニュー・アース」への理解を深めることは、すなわち自分自身の本質、新しい意識の次元が自然と現れてくるのを許すことに直結します。エックハルト・トールの使うシンプルで精妙な表現を道案内として、気づきの解釈を深めていきましょう。

聖書からインスピレーションを受けたタイトル「ニュー・アース」

タイトルの示す「ニュー・アース」とは、何をもって「新しい天、新しい地」と言っているのか、ここをはっきりさせることはとても大切なことです。今日のテーマ(エックハルト・トールによる「イエスの言葉」の解釈)にも書きますが、タイトルの「ニュー・アース」は、伝統的な聖書の聖句解釈とは違うエックハルト・トールを通した意識による解釈になっています。もちろん、従来の解釈との違いを強調することが目的ではなく、教えのエッセンス、真髄をより引き出していくための解釈です。

「新しい天、新しい地」が何を意味するのかがわかれば、「私たちを解放してくれる未来の出来事/「私」の理想的な状態」というユートピア探求、「私」の自己実現を追求していくことが目的ではなくなります。「内面の意識状態/目覚めた意識」が今この瞬間に生じているかどうか、その一点だけを自覚することが最大の任務になってくるのです。

では早速、第1回目の今日は、エックハルト・トールによる「イエスの言葉」の解釈の基盤について、気づきを深めていきましょう。

エックハルト・トールによる「イエスの言葉」の解釈の基盤

「ニュー・アース」の中には、20箇所を超える聖書からの引用が入っています。また、講演、オンラインティーチングの中でも、エックハルト・トールが最も多く引用しているのが聖書の「イエスの言葉」です。

数々の現代スピリチュアル・マスターの中でも、最もイエスに影響され「イエスの言葉」を引用し、ダイレクトにその真髄を解釈しているのがエックハルト・トールであるとも言われています。

つまり、エックハルト・トールが聖書の福音や預言書からの言葉を引用するといっても、伝統的なキリスト教会、キリスト教徒による聖句の解釈を取り込んでいるのではなく、意識の次元からの解釈で「イエスの言葉」の真意を引き出しているということです。

「イエスの言葉」は、聖書に親しみのない人にとっては単なる聖典の一つからの引用としてサラッと読み流してしまいがちな部分かもしれません。しかし、この20箇所以上の引用部分は「ニュー・アース」がベストセラーとして世界中に広がっていった当初、キリスト教会や信徒からは注目の的-酷評と称賛の対象となったのです。想像に容易いですが、伝統的キリスト教会からは勝手な解釈だとバッシングの対象となり、キリスト教徒の中からは、イエスの言葉への理解が変わった、深まったと感謝されたのです。

もちろん、聖句の引用が頻繁にされるからと言って、エックハルト・トールがキリスト教を優位に捉えているわけではありません。そうではなく、人間の作った教会や宗教という枠組みを超えて真理の言葉の解釈を引き出すことで、私たちを本質意識の次元へと立ち返らせているのです。宗教が人類にもたらした集団的機能不全と狂気の歴史については、「ニュー・アース」の第1章に詳しく書かれてあります。

宗教を超えた21世紀の聖句解釈

エックハルト・トールと伝統的なキリスト教との根本的な解釈の違いは、伝統的キリスト教がイエスが人類の罪の身代わりとなって十字架にかけられ、葬られ、3日目に復活したことを信仰の糧とすることで救われる、永遠のいのちを得るという解釈であるのに対して、エックハルト・トールは、エゴ的な自己に完全に無意識であることが人類の状態(人間の罪深さ)であり、その目覚めていないエゴとしての自己を自覚することから、意識の光(永遠のいのち)が現れてくるという解釈をしているということです。

太古より人類に与えられたイエスの言葉、神からの啓示を、エックハルト・トールは意識の次元の知性から読み解いて、私たちを私たちの本質へといざなってくれているのです。「信じて救われる」という宗教的な信念を必要とされることなく「イエスの言葉」を魂に響かせることができるのです。このような霊的な啓示を受けて導管となった人は、今までも存在していました。しかし、2020年の今、この時代を共有しているエックハルト・トールという存在を通して、直接「不朽の聖なる教え/イエスの言葉」に出会えることは、奇跡的な出会いとしか思えないのです。

「ニュー・アース」気づきの解釈は、引き続き配信していきます。今まで引用されてきた聖句にも足を止め、エックハルト・トールを通して引き出される解釈を、ここでさらに消化していくことができればと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

祈りと共に……

with VastStillness
yukiko hirayama

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