最先端スピリチュアルリーダー:ユヴァル・ノア・ハラリ氏
イスラエル人の歴史学者、国際的ベストセラー作家であるユヴァル・ノア・ハラリ氏は、テクノロジー技術の進化が加速度を増していく21世紀初頭の今の時代において、世界で最も注目を浴び、その見識が求められている人物のひとりではないかと思います。
先週スイスで行われた国際経済フォーラム(ダボス会議)にも登壇して脚光を浴びていましたが、政治経済部門だけでなく、教育、またスピリチュアリティに至るまでを網羅するハラリ氏のグローバルかつ普遍的な知性は、新時代のスピリチュアル・リーダー到来かと思わせる明晰さと不動の安定感があり、氏の目ヂカラと声のパワーには、来るべき未来人類を先取りした異次元エネルギーさえも漂っています。
ハラリ氏の講演はYouTube上でいくつもアップされていますので、本を読んだり、要約解説動画だけでなく、是非御本人のエネルギーに触れてみていただきたいと思います。私の場合、ここ10年間くらいは、本屋さんで名著に出会うというよりは、YouTube上で講演やインタビューをいくつか見て、それから本の購入につなげていくことがほとんどで、そのほうが、先に著者自身の情報、見識の要点が得られるので、本への入りがスムーズにいくように感じていて、ハラリ氏の本も、動画をかなり見たあとで読み始めました。
ITエンジニアにもスピリチュアルが求められる21世紀
私がハラリ氏の著書「21世紀の人類のための21の思考」を読もうと思ったのは、YouTubeの動画、グーグル本社での講演(Talks at Google 2018.10)を見たのが始まりです。この講演でハラリ氏は「IT/AI時代の21世紀を生きる人類にとって最も重要なことは、感情知性とバランスの取れた精神、ストレス適応能力である」「ITエンジニアにも、技術以上に精神面での強さ、スピリチュアルな側面が求められてくる」と、最先端会社のグーグル社員に向かってサラリと断言しており、この発言が私が常々感じていたことへの強力な裏付けとなり確信に繋がったのです。
テクノロジー技術の進化が更に急速に加速していく社会現象に適応していくには、ITエンジニアだけでなく、一般人の私たちにとってもその変化に適応する安定したしかも柔軟な精神性がなくてはならず、何度もリニューアルし続ける自分でなければならず、学び続ける姿勢を持ち続けていかなくては時代に適応できず、そして、それはもすでに始まっているのです。スマホやアプリが進化していくスピードで、自分もリニューアルする時代・・・となると、過去にとらわれず、未来を憂う暇もなく、「今を生きる」在り方へシフトせざるを得ないわけです。
Emotional Intelligence and Mental Balance/Mental Resilience 感情知性とバランスの取れた精神/ストレス適応能力
人は年を重ねれば重ねるほど、変化を好まなくなっていくものです。同じ環境で、同じ考え方、価値観を持って生きることを安定と思ってしまうからです。子どもたちにとって、変化は日常であり自然なものですが、社会人になる頃から大人になるにつれ、変化はストレスになり、変化には抵抗を覚え、ときには恐れとなっていきます。しかし、21世紀の2020年現在、固まったアイデンティティ、価値観を持ち続けて生きることが生きづらくなっているのは明らかです。未来が予測不可能な世界で、変化は否応なく求められている、実にチャレンジな時代に私たちは置かれているのです。
History is not the study of the past.
History is the study of the change.
History began when humans invented gods, and will end when humans become gods.
-Yuval Noah Harari
21世紀の社会に適応して生きていくために最も重要となる能力は、①Emotional Intelligence 感情知性 と②Mental Balance/Mental Resilience バランスの取れた精神/ストレス適応能力です。
この能力は、さらに具体的には何を意味しているのか、この能力を高めるために具体的には何をしたらいいのか。次なる論点は、このあたりになってくると思いますが、答えを簡単に手に入れる前に、意識を広げ、心の声を聞いて、自分で考えて行動する、これを実行していきたいと思います。
※Talks at Google Yuval Noah Harari “21 Lessons for the 21st Century”